お月さまをみてる。

第二章を歩み出される祐飛さんを追いかけてまいります☆
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リック、あなたの瞳に乾杯!inムラ ⑤ ~揺らめく影たち~

いきなり⑤とかになっててすいません。
過去記事で、公演関係の、衣装と手のひらのナゾ解明の記事をタイトル統一しまして、通し番号でこちらが⑤になりました。

さて、今日はとある場面の照明のお話を。





初日は二階席で観ていたためそれ程気にも留めずにいたのですが、一階席で観て思い至る。
今回の照明、ほんとに素晴らしい!!!

盆をうまく使ったセットの素晴らしさもありますが、照明がとにかくキレイ。

今回舞台最奥のホリゾント前が、三面鏡のように左右がせり出したようになっていまして、そこに映像が映ったりその他のセットが被さったりするのですが、左右が舞台前方に向かって斜めにせり出したように配置されていることで、より舞台に奥行きが出ておりまして。
その奥行きのある三面の壁一面に当たる照明が非常に印象深いのです。

で、今日書きたいな、と思っているのは一番秀逸だなぁ、と思った国歌斉唱の場面が始まるところ。

当初舞台正面にはカジノのセットがあり、そこで再会したリックとラズロが店内を歩きながら通行証について話している。二人は舞台中央のせり上がりの盆の上で会話を交わし、そこにカフェでトラブルが起こったような音が聞こえて階段を降り、その二人の動きに合わせて盆が回ってカフェのセットが正面に来る場面なのですが・・・・(分かりづらくて申し訳ありません・・・・)

盆が回り始めると同時に聞こえてくるドイツ国歌。
そして舞台背景に映るのは人の影、影、影、影、そして、影・・・・・
カフェにいるナチスの面々がグラスを手にご機嫌に国歌を歌う、その軍帽を被ったシルエットが大きく揺れるように、舞台背面に映る、その時の、言葉ではうまく言い表せない、恐怖に似た感情。

ユラユラと揺れるそのシルエットが、盆の回転により中央に姿を現し始めるナチス諸侯の実像と次第に重なり合った時、ふと、カサブランカに、当時のヨーロッパ諸国に重く立ち込めていた暗い空気に触れた気がしてゾッとしました。

頭や知識で理解しつつ、ただ舞台の上に目の当たりにしていた第二次大戦期の世界を支配していた恐ろしい圧倒的な「権力」であるところのナチスへの恐怖は、今の時代を生きる我々が体感し得るものではなく、けれどあの影に、シルエットに、確かにそのカケラは内在していて、鳥肌が立つような不快な想いと共に、それは突如自分の中で現実のそれとして存在するようになりました。

それまで、この舞台で、私はユウヒリックを追いかけていて。
この物語はリックとイルザのラブロマンスだった。

でもあの瞬間、あの影を目の当たりにした時。

リックが引きずり続ける、イルザとは別のもう一つの過去。
ラズロが命を賭しても貫き通し、掴み取らねばならないと決意する信念の意味。
カサブランカに生きるレジスタンスたちが、希求するもの、そして相対する存在であるナチス。

そういう、この物語を支えるもう一つの大きな柱が、急激に自分に迫ってくるのを感じました。

勿論、根幹にあるのはリックとイルザのラブストーリーなのです。
でも、この物語を生きる彼らの世界で、彼らが担う運命、過去、信念に対峙した時、この物語は大きく違う顔を見せ始める。

もっと深く、強く、その奥にあるこの物語が内包する衝動を、知りたくなる。


あの時代、あの街に在った狂気が、瞬間顔を覗かせる、あの場面。

しかしその狂気への畏怖は、ラズロをはじめとするレジスタンスたち先導のもと歌われるフランス国歌の、強く暖かなエネルギーによって、次第に払拭される。
そして「フランス万歳!」というイヴォンヌの叫びによって、不思議な高揚感とカタルシスを得られる。感動で涙すら浮かんでくる。そこにはもうあの、恐怖の影はない。

素晴らしい場面です。感動的で、とても印象的な。
それでも、あの揺らめく影をきっかけとして気付いた想いはもう消せなくて。
でもその想いが、より一層この作品に深みと重みを与えてくれるようになりました。

この物語が紡がれる、乾いた、閉塞感に満ちた、圧倒的な世界観。
それをどう体感するかは、個々人それぞれかと思います。

私は、ラブストーリーを超えたこの作品のもう一つの本質のようなモノに、あの場面の揺らめく影によって出会うことが出来ました。

そんなもの凄い深みのある舞台の、その真ん中にリックとして生きているユウヒさんを観ることが出来ることは、この上ない幸せだと思っています。
そして、目先の物語や楽曲をこなすだけに留まらず、この芝居の根幹に触れようと邁進した宙組の皆さんの姿勢なくして、この深みのある舞台は生まれないのだ、と。思っています。

本当に、今回ツボがありすぎる!!
なんだか自分の意図していることをうまく表現できている自信がないのですが・・・・

とある場面の照明を通じて、この作品の意味を考える今日この頃なのでした。


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